ハゲの遺伝は母方からというのは嘘!?

ハゲの遺伝は母方

ハゲは遺伝からくるもので、スイッチが入ったら諦めるしかないというのはこれまでの認識でしたよね。

なので、父親がハゲていれば自分もハゲるのでは?と不安を持つのは仕方のないこと。

しかし、ここにきてハゲの遺伝は母方から といった考え方が浸透してきた感がありますよね。

専門家も口を揃えて「ハゲの遺伝は母方」といったことを口にしていますが、これって本当なのでしょうか?

というのも私はハゲていますが、母方の親兄弟にハゲはいませんし、父方の祖父はツルッパゲです。

親戚を見渡してもやはり父方の方から遺伝している方が圧倒的に多いのです。

気になったので調べてみることにしました。

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ハゲは隔世遺伝する

遺伝に関しては昔から隔世遺伝することは判っていますが、髪の毛も例外ではないようです。

父親がフサフサでも祖父がハゲていればハゲる可能性が高い傾向にあり、これは母方の祖父でもいえることです。

ただし、あくまで「可能性がある」程度のことで、全ての人に当てはまるものではありません。

また、遺伝と言ってもハゲが遺伝するのではなく、ハゲる体質が遺伝することも判っています。

なので家系にハゲている人がいても体質さえ遺伝しなければハゲる心配は無く、また遺伝したとしても体質改善が出来ればハゲる可能性はより低くなるというものです。

そもそも隔世遺伝とは

隔世遺伝とは遺伝形質が親の世代では発現しておらず、世代を飛ばして発現することです。

たとえば祖父がハゲているのに父親がフサフサ、しかしその子供はハゲ・・・

これが隔世遺伝です。

血液型の遺伝もそうですが、祖父母にO型がいなくても両親にO型の因子(AO型やBO型)を持っていればO型の血液型で生まれる可能性が四分の一の確率であります。

ちなみにA型は、AA型とAO型の因子があり、B型にはBB型とBO型の因子があります。

O型はO型の因子、AB型はAB型の因子しかありません。

これらの組み合わせで血液型が決まります。

したがってA型の母親(または父親)とB型の父親(または母親)からは全ての血液型が生まれる可能性があるということです。

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ハゲの原因はDHT

ハゲの原因はここ10年で医学の進歩によりさまざまな解析が成されこれまでの認識とは違ってきました。、

というのも、これまでハゲの原因になっているのは男性ホルモンということは広く知られていましたが、これが細分化されてきたのです。

つまり男性ホルモンが多く分泌されていてもハゲる人とハゲない人がいることで長年謎だったのが、どうやら男性ホルモンも複数の種類があり、その中で“悪役”が存在するというのです。

それが男性ホルモンの「テストステロン」が5αリダクターゼによって変化したDHT(ジヒドロテストステロン)です。

このDHTが毛乳頭に作用して毛母細胞の分裂を抑制するために髪の毛の成長がストップしてしまうのです。

これがいわゆるAGA(男性型脱毛症)で、ハゲている人の95%を占めているとされています。

これまでは

「頭頂部が男性ホルモンが支配して側頭部は女性ホルモンが支配して・・・」

なんて辻褄合わせみたいなことを説明されてきましたよね。

それがDHTが悪ものであることが判明してからは一気にハゲ治療が変わってきたのです。

ここ10年でAGAクリニックが各地に出来たのもこうした理由があるからです。

ハゲの遺伝は組み合わせ次第

それではハゲになる体質の遺伝子とそうでない遺伝子はどのようにして決まるのでしょうか。

そもそもハゲになる形質を持った遺伝子は、2個の違った形質遺伝子が揃って初めてハゲになる形質を持った遺伝子が完成するといわれています。

たとえば、仮にハゲる遺伝子を「A」とすると、Aは2個揃って「AA」となって初めてその性質が発現するとされています。

父親と母親が双方ともA遺伝子を持っている場合、4分の一の確率でAAの遺伝子を持って生まれてくることになり、ハゲの体質を受け継いでしまうことになります。

これがどちらか一方のA遺伝子だけを受け継いだ子供であればハゲる体質を持った遺伝子では無いことになります。

この場合、もし祖父母がAA遺伝子を持っていた場合は、父親にハゲの体質が遺伝しなかったわけですから、子供にハゲの体質が隔世遺伝したことになります。

男性ホルモン受容体が母親から引き継がれる

男性ホルモン受容体とはでも書いてある通り、AGAの原因の一つとなるとなる男性ホルモン受容体の感度が高いと脱毛するといった研究報告があります。

この男性ホルモン受容体の感度は母親から引き継がれることが判っています。

これ一つだけ見ればハゲの遺伝は母方から引き継がれているように感じますが、AGAの要因は一つだけではありません。

今後の研究に期待しておきましょう。

いずれにしても母方だろうが父方だろうが、ハゲる体質の遺伝子が隔世遺伝によって受け継がれればハゲる体質になるわけで、母方からのみの遺伝というのはまだ研究段階ではっきりとしていないみたいです。

冒頭でも書きましたが、私の親戚を見ても母方の祖父のハゲが孫に遺伝したといった事例は一つも無く、むしろ父親から受け継いだと見られるハゲの方が多かったです。

ただしこれはAGAに限ったことであり、ハゲの体質が遺伝していなくても生活環境や食生活などの乱れでハゲることもあるので注意が必要です。

それを見極めたうえで正しい対処方法を見つけ出すのが良いでしょう。

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