AGAといえば男性型脱毛症のことですが、早ければ10代後半から発症することがある疾患です。
AGAの原因は遺伝や男性ホルモンの影響が大きいとされています。
その症状は、額から禿げる、つむじから禿げる、額からとつむじからの“挟み打ち”が殆ど。
であればAGAは男性だけ起こるものなのか?というとどうやら女性でも起こりうることなんだそうです。
それが女性型AGA、別名FAGA(女性男性型脱毛症)。
男性でもAGAにかかれば大きな苦しみを味わうことになりますが、これが女性となると命の次に大切と言われている髪の毛を無くすことになりますから察するに余りありますよね。
あまり聞き慣れないFAGAとは一体どのような疾患なのか調べてみました。
そもそもAGAとは
ここでAGAとは何なのか改めておさらいしておきましょう。
AGAとは男性型脱毛症のことで、男性ホルモンの「テストステロン」が5αリダクターゼと呼ばれる酵素によって「ジヒドロテストステロン」に変化します。
このジヒドロテストステロンが毛乳頭に働きかけて毛母細胞の分裂を抑制してしまいます。
すると髪の毛の成長が鈍化してしまうわけです。
髪の毛は「成長期」→「退行期」→「休止期」→「成長期」・・・といったヘアサイクルがあります。
その期間は
成長期:3~7年
退行期:2~3週間
休止期:3~4ヵ月
この期間で大きな影響があるのが成長期で、AGAに罹ると数カ月まで短縮されてしまうといいます。
髪の毛は全体の90%が成長期と退行期にあるとされているので、AGAによって成長期が抑制されれば髪の毛の90%が細くて短くなり、薄く見えてしまうのです。
参考記事:AGAで脱毛する仕組み
症状としては薄くなる場所によって
M字型:額の両サイドのそり込みが深くなっていく様がM字に見えるタイプ
O字型:頭頂部から薄くなっていき、後方から見てつむじ部分に穴があいてO字のように見えるタイプ
A字型:額の中央部から薄くなっていき正面から見でA字のように見えるタイプ
複合型:上記の全てが混合したタイプ
に分けられます。
研究によっても脱毛部にジヒドロテストステロンが多く見られることから薄毛の原因と考えられています。
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FAGAとAGAとは症状が違う
上記でも書きましたがAGAの場合は4種類ありますが、FAGAの場合は脱毛部分が異なり全体的に薄くなることが多いとされています。
またAGAの場合は放置しておくとどんどん薄くなっていきますが、FAGAの場合はその速度は極めて遅いといいます。
それは女性ホルモンの分泌が関係しています。
女性にも男性ホルモンが分泌されている
量は少ないですが女性でも男性ホルモンが分泌されていて、そのためにAGAに罹ることもあるといいます。
しかし女性ホルモンが活発に働いていれば問題ないと言われ、このバランスが崩れる時が女性型AGA、つまりFAGAになるということです。
大まかにいえば男性ホルモンのテストステロンは脱毛に関わっているのに対して、女性ホルモンのエストロゲンは逆に髪の成長期を長引かせる働きがあります。
女性ホルモンのエストロゲンの分泌量が活発な時であれば男性ホルモンのテストストロンよりも20倍も多くなるために髪の毛に影響は無いといいます。
つまり、加齢などが原因で女性ホルモンの分泌量が低下してホルモンバランスが崩れることでとFAGAになるのです。
閉経によるホルモンバランスの乱れが始まる更年期を迎えた女性にFAGAが多いのはそのためです。
また若い女性でも無理なダイエットやストレスなどでホルモンバランスが崩れるとFAGAに罹ることがあります。
女性ホルモンのエストロゲンが増やす生活習慣で改善できる
AGA(男性型脱毛症)はプロペシアにより男性ホルモンを抑制する治療が行われますが、これが女性となるとプロペシアを使用できないため、ミノキシジルにより血流を良くして発毛を促す方法が推奨されます。
しかし、ミノキシジルも長期間続けていると効果が薄れてくるので、基本的にはホルモンバランスが崩れる原因を排除するとともにエストロゲンを増やす食生活を心がけることが中心になります。
幸いにもFAGAはAGA違い、比較的治療がし易いとも言われ、サプリメントや育毛剤の併用で改善できると言われています。
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