ここのところ発毛業界で注目されているバルジ領域ですが、定説となっていた毛母細胞の活性化が発毛を促すという考え方にまた一つ加わった形になりつつあります。
「バルジ領域」とは2000年に脱毛症治療の一環として発見された幹細胞で、毛の生成に関わる細胞を作り出す領域です。
これまでは毛乳頭からの栄養で毛母細胞が分裂することで毛が成長していると考えられていましたが、その毛母細胞を作り出す発毛因子がバルジ領域から作りだされる幹細胞 と分かったそうです。
つまりバルジ領域が機能しなければ毛母細胞も働かなくなり結果として発毛しないと考えられているのです。
今回はバルジ領域を刺激することで発毛するメカニズムに注目していきます。
参考記事:コラーゲンが髪の生成に関与!?
バルジ領域を刺激することで発毛させる脱毛業界
こうしたバルジ領域を刺激することで発毛させるという考え方を利用しようと考えているのが無駄毛の処理を専門にしている脱毛業界です。
脱毛業界はこれまでレーザーで毛根を死滅させて脱毛を行ってきましたが、髪の毛が生える仕組みでも解説しているとおり、レーザーは濃い色の毛にしか反応しないために、ヘアサイクルで生えたばかりの産毛は脱毛できないことから4~5回ほどレーザーを当てる必要があり、長い時間と高い料金が必要でした。
ところがこのバルジ領域の発見でバルジ領域を処理すれば脱毛の処理回数が減って短時間で低料金で出来るのではないかと注目されているのです。
ということは裏を返せば薄毛になっている人のバルジ領域を何らかの方法で活性化させてやれば効率よく発毛できるのではないかと考えられているわけです。
参考記事:
バルジ領域は浅い所にある
そんな発毛に大切なバルジ領域がどこにあるのかというとここです。
毛根の近くにあると思いきや、毛乳頭や毛母細胞皮よりも表皮に近い皮脂腺のすぐ下にあるんですよ。
バルジ領域には「毛包幹細胞」と「色素幹細胞」の2つの幹細胞が存在しており、これが毛母細胞に発毛指令を発信しているんだそうです。
つまりバルジ領域は発毛司令塔の役割を担っているということです。
なので毛乳頭から栄養分を吸収して毛母細胞が分裂し毛を成長させるのも全てバルジ領域次第ってとこですね。
すでにケラステム毛髪再生として治療が行われている
バルジ領域の発見とはいえ毛髪を再生させるにはまだまだ先で、せいぜいマウスで実験している程度と思っていました。
ところが調べてみたら日本国内では聖心美容クリニックで治療が行われているみたいで効果を挙げているようです。
それがケラステム毛髪再生と呼ばれる治療法です。
ケラステム毛髪再生は、アメリカで開発された治療法で自分の皮下脂肪から幹細胞を採取して頭皮に注入する方法で、バルジ領域を刺激することで毛母細胞を活性化させ、ヘアサイクルを正常化させることが出来るとか。
参考記事:ケラステム毛髪再生は発毛効果があるのか?
フィナステリドやミノキシジルよりも有効率が高い
これまで発毛剤といえばフィナステリドやミノキシジルを配合した発毛剤が主流でしたが、バルジ領域が発見されそのメカニズムが解明されて以降はケラステム毛髪再生の方が有効率が高いとされています。
またフィナステリドには性欲減退、ミノキシジルには目眩や不整脈など副作用も報告されていますが、ケラステム毛髪再生に関しては今のところ副作用も報告されていないようです。
ただ日本国内では聖心美容クリニックだけの独壇場ということでかなりの高額になっているようです。
バルジ領域を刺激するオクタペプチド-2
こうなると自分でバルジ領域を刺激することが出来ないかと考えますよね。
その成分としてクローズアップされてきたのが「オクタペプチド-2」で、これがバルジ領域を刺激するとされています。
調べてみたところ多くの育毛剤で使用されているようで、やはり育毛剤業界もこの辺は抜かりが無いですよね。
ということでオクタペプチド-2配合の育毛剤を載せておきますね。
ザスカルプ5.0C
Deeper 3D
wアプローチヘア
はたして育毛剤でバルジ領域を刺激することが出来るのか・・・
期待してみましょう。