最近抜け毛が増えてきたと気になっている方にとっては、自分の頭皮がどんな状態になっているのか気になるところですよね。
一口に脱毛症といっても様々な要因があり、まずは自分の脱毛症の原因を突き止めることが先決です。
その中で最も多いと言われるのが頭皮の炎症によって起こる脱毛症です。
ここでは脱毛症と頭皮の炎症について考えていきましょう。
参考記事:シャンプー方法次第で頭皮環境が変わる
頭皮の炎症による症状
まずは自分の頭皮が本当に炎症によるものなのかをチェックしていきましょう。
1.フケが多いと感じる
2.いつも頭皮がむず痒い感じがする。
3.頭皮が酷くべたついた感じがする。
コレら3つが該当する場合は頭皮に炎症を起こしている可能性が高いです。
まずは自分の頭皮がどんな状態になっているのか、鏡などで直接見てみてください。
全体に赤みががかって脂でテカついていませんか?
また指で押してみて指が脂っぽくなっていませんか?
それは明らかな頭皮が炎症を起こしているとみて間違いないです。
この場合「脂漏性皮膚炎」の可能性があるので、とりあえずは皮膚科で診断してもらい脂漏性皮膚炎と診断されたら専門医の指導を受けてください。
脂漏性皮膚炎の原因は常在菌
脂漏性皮膚炎の原因は、毛穴などに住みついている「マセラチア菌」と呼ばれる常在菌で、皮脂を餌として繁殖し、皮脂中に含まれる中性脂肪を分解します。
なので皮脂の分泌が盛んになるとマセラチア菌が異常繁殖して中性脂肪を大量に作り、それが頭皮の刺激になって炎症が起こるものと考えられています。
初期の段階では頭皮の赤みやかゆみくらいで済みますが、悪化すると炎症を起こした皮膚を守ろうとかさぶたが出来、それがまた炎症を悪化させてやがて脂漏性脱毛症となって現れます。
ただ、脂漏性皮膚炎による脱毛は全体の1%にも満たないとされ、本当は他の原因で脱毛症になっている場合もあるので、いずれにしても皮膚科で診断を受けたほうが無難でしょう。
頭皮の炎症は常在菌やカビの繁殖
脂漏性皮膚炎もそうですが、頭皮の皮脂分泌が過剰になると、そこに存在している常在菌やカビが異常繁殖して頭皮を刺激することで炎症を起こします。
ここで言う「皮脂の過剰分泌」ですが、実はこの原因として最も多いのがシャンプーのし過ぎか、洗浄力の強すぎるシャンプーの使用です。
頭皮は皮脂がバリアの役目をして紫外線や最近から頭皮を守っており、常に一定の皮脂分泌量を保っています。
ところが頭皮を清潔に保とうとばかりに頻繁にシャンプーをしたり、洗浄力の強いシャンプーを使ったりして必要なはずの皮脂まで根こそぎ洗い流そうとすると、頭皮はそれを補おうと皮脂の分泌を増やそうとします。
するとまた過剰に分泌された皮脂を洗い流そうとシャンプー剤を増やしたりしてさらに皮脂を洗い流そうとします。
すると頭皮はまた皮脂の量を増やそうとするので、結果として皮脂が減ることは無いのです。
なので皮脂が減らないと感じた時はシャンプーを低刺激なものに変えてみるか、思い切って湯シャンにしてみるのも良いかもしれません。
参考記事:シャンプーし過ぎが薄毛を招く
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頭皮が炎症を起こすとヘアサイクルが乱れる
ではなぜ頭皮が炎症を起こすと脱毛症に繋がるのか・・・
それは髪が成長しては抜けていき、また生えるといった「ヘアサイクル」が関係しています。
通常、人の髪は「成長期」「退行期」「休止期」といったサイクルを繰り返しています。
その期間は通常、2~7年といわれていますが健康な人であれば正常なヘアサイクルにより髪の量は一定に保たれれいます。
ところが頭皮というのは体の中でも細胞分裂が活発なのですが、その反面、刺激に弱くちょっとしたことで細胞分裂が弱まってしまいます。
というのは頭皮が炎症を起こすと毛根へ栄養分を供給する毛細血管に血液が流れにくくなってしまうからです。
これがヘアサイクルを乱して成長段階であるはずの髪が脱毛してしまうのです。
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